2022.07.15

就労について

睡眠障害が原因で退職する場合の対処法と手続き方法

「気分が落ち込んだまま元気になれない」「夜の寝つきが悪い」「感情のコントロールが効かない」。

このような出来事に心当たりのある方は、うつ病や不眠症、適応障害といった精神疾患の可能性が考えられます。ただ、精神疾患は一見分かりづらい症状もあるため、見過ごされがちになり、気が付いた時には重度になってしまっているケースも少なくありません。

ここでは、うつ病や不眠症、適応障害などの精神疾患の初期症状やきっかけとなる出来事の例をまとめています。気分の落ち込みなどに悩まれている方は、然るべき機関への受診を検討する材料にしてくださいね。

うつ病とはどのような精神疾患なの?

最近、よく耳にするようになった「うつ病」。日本人で生涯のうちにうつ病になる方は約15人に1人、実際に医療機関にかかっているうつ病の患者さんは100万人にのぼると言われています。

うつ病とはどのような精神疾患なのか、今一度おさらいしておきましょう。

うつ病は心や脳のエネルギーが不足している状態

うつ病は「心や脳のエネルギーが不足している状態」と言えば、イメージしやすいかもしれません。エネルギーが不足すると、様々なことに対してやる気が無くなってしまいます。食欲や睡眠欲、性欲などあらゆることに対して意欲が湧かなくなってしまうのです。

通常、わたしたちの脳には「自然治癒力」が備わっているため、嫌なことがありエネルギーが不足した状態になっても、回復する働きが起こります。

しかし、自然治癒力が追いつかないほどの憂うつな気持ちや苦痛を感じ続けると、日常生活や社会生活が満足に送れなくなり、うつ病という病気になってしまうのです。

うつ病の初期症状とは?

以下のような特徴が見られる場合は、うつ病の前兆かもしれません。

  • 楽しみや喜びを感じられない
  • うれしいことが起こっても気持ちが晴れない
  • 本来好きなことが楽しめなくなった

こういった気持ちが2週間以上続くようであれば、うつ病である可能性を疑いましょう。今までは楽しい、うれしいと感じられていたことに心を動かされなくなった状態になったときなどは、注意が必要です。

不眠や食欲不振には要注意

人間の心や脳のエネルギーを回復する大きな要因と言われているのが、「眠ること」と「食べること」です。

エネルギーが不足してしまったとしても、眠って身体と脳を休ませ、食事でエネルギーを補給することで、ある程度回復することができます。しかし、うつ状態が進むと、眠ったり食べたりするエネルギーさえ無くなってしまいます。

特に、睡眠欲が低下してしまう状態になると、問題は深刻になります。不眠がある方はそうでない方よりも3年以内にうつ病を発症するリスクが、4倍高くなるとも言われているためです。

  • 眠るのに30分以上かかる
  • 疲れているのに眠れない
  • 途中で目が覚める
  • 熟睡感が感じられない

このような症状がある方は、気を付けてくださいね。

早い時点で気付けば早期回復が見込める

うつ病は早い段階で気付き、適正な治療を受ければ早期回復が見込める精神疾患です。疑わしい症状を感じたら病院に行き、休養/薬を使った治療/カウンセリングなどの治療を受けましょう。

うつ病と適応障害は同じ精神疾患なの?

うつ病と混同しやすいのが「適応障害」ですが、適応障害はうつ病と似ているようで少し症状が違っています。

うつ病と適応障害の違い

適応障害は、症状だけを見ればうつ病とよく似ていますが、両者の大きな違いは、うつ病が「問題や原因を取り除いても症状が改善されることが少ない」ことに対して、適応障害は「原因を取り除けば症状が改善されると思われる」という点です。

例えば、会社に務めていることにストレスを感じて適応障害を患った方は、会社を辞めることで症状の改善が期待できますが、うつ病を発症している方は会社を辞めても症状が改善されることが少ないとされています。

他の精神疾患の初期状態が適応障害と診断される場合も

適応障害は「症状はうつ病に似ているけれども、うつ病の判断基準を完全に満たさない」場合にも、診断名として用いられることがあります。

「精神疾患に当てはまらないけれど、日常や社会生活に支障をきたす精神状態」である場合にも、適応障害という言葉が使われるケースが多いと言われています。

つまり、うつ病をはじめとする「あらゆる精神疾患の初期状態が適応障害」と判断されることもあるということです。

精神疾患だけじゃない。不眠症を引き起こす様々な原因

あらゆる精神疾患とセットになっているのが、「不眠症」の存在です。うつ病も適応障害も、その他の精神疾患も、症状の中に不眠症が挙げられているケースが非常に多いのです。

また、睡眠と精神疾患の関係は非常に密接で、精神障害から不眠症になる場合と不眠症になってしまうことで、精神疾患になりやすくなるケースの両方があります。

不眠症のきっかけとなる要因

不眠症のきっかけとなる要因は「悩み」や「ストレス」だけではなく、以下のような様々な原因があります。

  • 【環境要因】時差、就寝環境の変化、暑さ、騒音、明るさ
  • 【身体要因】年齢、頻尿、痛みや痒み
  • 【心の要因】悩み、ストレス、緊張
  • 【生活習慣】アルコール、タバコ、カフェイン、薬、運動不足

睡眠は心や脳のエネルギーを回復させる役割があるため、それが阻害されてしまうと、身体的精神的にさまざまな不具合が生じてくるようになるのです。一般的に「精神疾患→不眠症」と思われがちですが、「不眠症→精神疾患」というケースも考えられます。

不眠は生活習慣を見直すことからはじめよう

一般的に、不眠は生活習慣を改善することからはじめます。なぜなら、生活習慣の乱れが不眠のきっかけになっているケースが多いからです。

ストレスや不安が原因で不眠になっている可能性もありますが、心に問題を抱えてしまうことで生活習慣が崩れてしまい、結果として不眠になってしまうということも考えられます。不眠状態は心の健康を損ねてしまうので、エネルギー不足の心や脳の回復をはかることができずに、悪循環を招いてしまいます。

まずは生活習慣を見直し、心と身体をゆっくりと休めませることのできる環境を整えることが大切です。

初期症状が現れたら、まずは対策を

どんな精神疾患にも当てはまることですが、気になる症状が出てきた場合は、なるべく早い段階で専門の医療機関に相談をしましょう。いきなり病院に行くことに抵抗があるのなら、カウンセリングに通って話を聞いてもらうことも可能です。

自分自身で頑張りたい気持ちもあるかと思いますが、無理はせずに、専門家に頼ることも時には必要です。

まとめ

精神疾患は身体的な病気とは違って目に見えないので、周りの人に理解されないこともあるかと思います。しかし、自分が「この症状が続くと危ないかも」と感じた時が、行動を起こすときではないでしょうか?

まずは、自分の心と身体を第一にしてあげてくださいね。

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