2022.04.29

退職について

離職日と退職日の違いとは?誤解しないためのポイント

現在では、これまでの雇用制度が変化してきており、転職をすることも珍しくなくなりました。また、国内の経済成長率の悪化に伴い、雇止めが発生するなど、退職を余儀なくされた方も多数いるかと思います。こういった世相を反映しているかのように、退職代行が流行するなど、会社をスムーズに退職することも、多様な働き方を求める上ではひとつの重要な技術となりつつありますね。この記事では、そんな会社の退職に関する事柄について、ご紹介します。

退職の流れの確認について

自己都合退職と会社都合退職の違い

退職する場合は、自己都合退職か、会社都合退職かのどちらかになります。多くの場合は自己都合退職扱いになりますが、その違いは以下の2つです。

  • 自己都合退職:社員が希望して退職する場合
  • 会社都合退職:経営破綻や業績悪化に伴い、退職する場合

このように同じ退職でも、自分の意思で退職する場合は、自己都合退職。対して、会社の方針で退職させられる場合は、会社都合退職だと言えます。このため、会社都合退職の方が、失業給付金の額は大きくなっています。

自己都合退職の場合は、「退職願い」をまずは所属長へ提出する

では、実際に退職する場合は、どうするかについて見ていきましょう。退職願い(退職届はより強い退職の意思表示となります)を所属長に提出し、まずは退職の意思があることを書面で伝えます。注意したいのは、口頭のみでは退職の意思表示が弱く、交渉の余地があると考えられてしまうケースが多いこと。退職する意思が固まっているのなら、退職願いを提出してください。

退職願い提出後に、退職までのスケジュールを調整する

退職願いを提出し、上長の了承を得たら、退職までのスケジュールを調整することが大切です。事前に自分でスケジュール調整を行った上で、上長とスケジュールをすり合わせます。引き継ぎなどを考慮しつつ、次の就職先が決まっている場合は、先方に入社日に予定通り入社できる旨もしっかりと連絡しましょう。もし、次の就職先が決まっていない場合は、会社から離職票をもらえるので、退職後に郵送で送られてこない場合は、人事総務の部門に連絡するようにしてくださいね。

退職時期や会社の手続き状況にもよりますが、退職後1ヶ月以内には届くケースが多くみられます。

離職票をもらったら、ハローワークで失業給付の申請をする

離職票をもらったら、管轄のハローワークへ行き、失業給付の申請を行います。失業給付の申請をする際に離職票は必要となるので、手元に中々届かない場合は、会社の人事総務の部門へ連絡することが必要になります。

退職時に注意すべきポイントとは?

では、実際に退職する際に、注意するべきポイントはどこなのかについて、お伝えします。

退職時に後腐れなく辞めるように配慮する

退職時には後腐れがないように、気持ちの良い対応を心がけましょう。辞めるといっても、これまでお世話になった職場なので、周囲の人に配慮した態度が求められると言えます。また、新しい職場に移る際に、後腐れなくやめることが出来れば、次の職場にもその経験が活きることでしょう。

退職時に執拗に引き留められたらどうするか?

基本的に、退職は受諾されるものですが、中には取り合ってくれない場合などもあります。そういった際は、所属長ではなく会社の人事部に直接問い合わせてみることが大切です。また、会社の人事部でも退職交渉が難しい場合は、退職代行サービスを活用するなど、第三者機関を活用する方法もあります。

会社が離職日を勝手に変更する場合について

上記にお話しした退職の流れと、退職時に注意するポイントを抑えた上で、会社が勝手に離職日を変更することがあるのかについてみてみましょう。会社が勝手に離職日を変更する場合は、主に以下の理由が挙げられます。

会社が離職日の処理を間違えてしまっている場合

退職日について話し合ったにもかかわらず、誤った日付で処理されてしまう事例があります。

この場合は会社に実際の離職日を伝えて、修正してもらいましょう。失業給付の受給要件は、「離職から遡って2年の間に、最低12ヶ月以上働いた期間があること」となっています。そのため、短期間の転職を繰り返している方は、就職してから、12ヶ月目で離職する場合、その月の末日を離職日にしてもらうようにしてください。就業から1年が経過していないと、受給要件を満たしておらず、失業給付を受給できない可能性が高いので、注意が必要だと言えます。

もし、直近の職歴が短期で、現在所属している会社での勤務日数が1年を経過する間近で退職する場合は、1年が経過するまで、少しだけ就業を我慢して続けることも重要といえます。退職する際は、この点についても考慮したうえで離職日を設定するようにしましょう。

離職日と退職日の違い

「退職日」と「離職日」とは、退職するその日をもって正式に雇用契約が終了することを意味します。このため、退職日と同時に離職日も成立し、その日の終わりをもって会社との労働関係が完全に終了します。離職日は退職手続きや雇用保険の申請、社会保険の手続きなどで必要な情報となるため、正確に記録されることが重要です。

離職日は社会保険料の支払いにも影響する

実際の離職日は、社会保険料の支払いにも影響するので、必ず抑えておくと良いと言えます。被保険者の資格を喪失する日は、原則その事由があった日(退職日)の翌日となっています。そのため、退職日の翌日を含む月の社会保険料は、徴収されるのかについて例をみてみましょう。

例えば、6月15日に退職し、6月16日に資格を喪失した場合は、6月が資格喪失月となります。そうなると、6月分の社会保険料は徴収されません。対して、6月30日に退職する場合は、7月1日が資格喪失日となり、7月が資格喪失月となります。それゆえに、6月分の社会保険料は徴収されます。

失業給付の要件や手当が給付される日数、社会保険料の影響などもある程度事前に考えておくことは、次の就職先をよりスムーズに見つけるためにも重要です。

まとめ

現在は、コロナウイルスの影響により、企業の雇止めなども発生しています。会社都合退職の場合は、失業給付の申請から支払いまでは、最低7日となっており、自己都合退職よりも、より柔軟な対応となっています。他にも、緊急小口給付金制度など、生計のために融資してくれる国の制度もあります。万が一に備えて、こういった給付金の制度をあらかじめ把握しておくことで、求職活動にも良い影響が出るでしょう。そのため、国の助成金制度や失業給付などは、どういった制度になっていて、どのように支給されるのかを普段から知っておくことをおすすめします。

 

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