2024.10.18

就労について

試用期間中の解雇や給与はどうなるの?

試用期間中の解雇や給与はどうなるの?

「前の会社を自己都合退職し、就職活動をしてようやく再就職できた」と思ったけれど、試用期間つきの採用だった…という場合、待遇が変わってしまうのか、途中で解雇されることもあるのかなど、色々と気になりますよね。

試用期間中の待遇や給与はどうなってしまうのか、試用期間中に解雇されることもあるのかなど、「試用期間」について大切なポイントを抑えながら詳しく説明していきます。

「試用期間中」ってどんな状態?

求人票などを見ていると、条件欄のところに「試用期間」という言葉が書かれているのを見かけた人も多いでしょう。

試用期間中というのは、一旦採用された後に実際の勤務に入った際、本人の能力や適性などを見極めつつ正式に採用するかどうかを見極められている期間で、いわゆる見習い期間の状態です。

これは企業側にも労働者側にもある意味必要な期間であり、双方のミスマッチを回避するための期間でもあります。実際、従業員の採用時に3ヶ月程度の試用期間を設定している企業は数多くあります。

試用期間とはどのくらいの期間?

転職してからある一定の期間試用期間があったとしても、この試用期間は一体どのくらいの期間なのかも気になるところです。試用期間については、明確な期間を提示している法律はありませんので、各企業によって期間は異なります。

1ヶ月〜3ヶ月の試用期間の企業もあれば、6ヶ月、1年間の試用期間を設けている企業もあります。あまりに長すぎる試用期間を設定している場合は、公序良俗に反する行為として無効になる場合もあります。1年以上の試用期間が設定されている企業の場合は注意が必要です。

また、予定されていた試用期間をすぎても正社員にしてもらえないなどのトラブルが発生するケースも少なくはありません。良い待遇の企業を見つけたらから前職を自己都合退職したのに、いざ働き始めたら条件が違っていたため、仕方なく再び退職したという人がいるのも事実です。こういったトラブルに巻き込まれないためにも、試用期間についての権利などはしっかり把握しておくことが重要になります。

試用期間中の労働者の権利とは?

試用期間中の雇用でも、基本的には本採用の労働者と同じ権利があります。契約時に制限されていない限り、給与や労働時間に関しての違いはありません。ただし、試用期間中の給与や、本採用時より低めに設定されていることも多いです。

社会保険や福利厚生面においては、試用期間中であっても雇用契約を結んでいる形ですので、本採用と同等の権利があります。「試用期間なので雇用保険や健康保険、労災保険の対象にはならない」と言われたという話も聞きますが、これは違法になります。

社会保険に未加入である場合は、まずは雇用先の社会保険加入条件を確認して、対応してくれるように依頼してみましょう。

試用期間中の給与やお金に関すること

試用期間中の給与はどのくらいなのかというのも気になるところです。試用期間中は、本採用の給与よりも若干下回る場合もあります。しかし、最低賃金よりも下回ることはありません。試用期間中の給与額については、求人情報や労働条件の通知書に記載されていますので確認しておきましょう。

試用期間中であっても、残業をしてはいけないという決まりはありませんので、残業をすることもあります。しかし「試用期間中なので残業代は支払わない」というのは違法となります。もしも給与をもらったとき残業代が加算されていない場合は、就業規定を確認してから会社に相談してみましょう。

また、試用期間中であっても通勤定期券が支給される場合もあります。交通費の支給に関しては各企業によって対応が違うため、就業規則などを事前に確認しておきましょう。場合によっては、試用期間中に退職すると交通費の返還を求められることもあります。

試用期間中に解雇されてしまうこともある?

試用期間中というのは、「解雇権留保付労働契約」ということになります。つまり「解雇権」というものが留保されている労働契約であるため、正規の雇用契約とは立場が違ってきます。そのため、試用期間中に業務上のトラブルが続く場合や、能力に見合わない、適正ではないと判断された場合は、試用期間後が終了すると採用条件を見直されてしまう可能性もあります。

しかし、企業側が思ったような結果を出すことができなかったからといって、突然解雇されるようなことはありません。解雇の際は、30日前までに解雇の予告をするか、解雇までの日数を考慮した賃金を解雇予告手当として支払うという義務があります。

不当な解雇通告をされた場合は、泣き寝入りせずに弁護士へ相談することも選択肢の一つです。

また、不当解雇による会社都合退職となった場合は、賃金請求をすることも可能です。そのほかにも、社会保険給付金などの請求につながる場合もありますので、退職に関することを相談できる退職コンシェルジュに相談してみるのもおすすめです。退職に関する不安や、退職後の不安について、まずは無料相談をしてみましょう。

退職コンシェルジュ

試用期間に退職することはできる?

「試用期間中だから自由に退職してもいい」と思っている人もいますが、試用期間中だからといって簡単に退職できるとは限りません。

試用期間中であっても企業と雇用契約を結んでいる状態ですので、退職希望の2週間前までには申し出をする必要があります。詳細な日数などは各企業によって異なりますので、あらかじめ就業規則を確認しておきましょう。

スムーズな退職の方法としては、試用期間が終了した際の面談にて退職希望を伝えるのがベストです。退職する際の手順は、正社員の場合と変わりませんが、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。

まとめ

再就職での試用期間中について、労働者の疑問や権利などについてご紹介しました。

試用期間中は、企業側と労働者側のどちらにも与えられた「お試し期間」でもあります。試用期間中は立場が弱いと感じることもあるでしょうが、福利厚生面などにおいては、試用期間中の労働者も正規雇用の労働者と同等の権利があります。

ただし、試用期間中にきちんとした態度で勤務に臨むことは大前提です。面接の際に伝えたスキルを持っていなかったことや、遅刻・欠勤が多い場合などは、企業側から正当な理由として解雇される可能性もあります。

怠惰な勤務態度を指摘された場合は、改善する努力をしていかなければ本採用は見送られる場合もあることを理解しておきましょう。

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