2022.01.28

給付金について

失業保険を受け取りながら資格取得が可能な職業訓練校の活用法

退職してからすぐに転職をしない場合、次はどんな仕事をしようかと悩むものです。そのブランク期間を利用して、お金をもらいながら資格を取得できることはご存じでしょうか?

ハローワークの職業訓練校では、資格取得のための勉強をしながら補助金ももらうことができます。有意義な離職期間にするためにも、職業訓練校について知っておきましょう。

職業訓練校とは?職業訓練校の分類について

職業訓練校は、ハローワークが行う資格取得のためのサポート制度です。さまざまな訓練を行うことで、新しい仕事を始めるための知識やスキルを身に付けることができます。職業訓練校は大きく分けると2つの制度に分類されており、自身の状況に当てはまる制度を利用します。

公共職業訓練

共職業訓練は、失業保険を受給している人が対象者になります。就職するために必要となるスキルや知識を講座にて学ぶことができ、受講は無料です。ただし、テキスト代は自己負担になります。職業訓練を受講することで、失業保険の給付を課程修了まで延長することも可能です。

求職者訓練

求職者訓練は、失業保険を受給していない人が対象者の職業訓練です。失業保険を受給していたものの受給期間が終了したという人も対象になります。求職者訓練も受講費用は無料となり、テキスト代は自己負担です。公共職業訓練と異なる点は、職業訓練受講手当という給付を毎月もらえる可能性があるという点です。

お金をもらいながら資格が取れる「職業訓練受講手当給付金」とは?

職業訓練には、紹介したように公共職業訓練と求職者訓練の2種類があります。そして、失業給付のない求職者訓練の場合には「職業訓練受講給付金」によって、受講しながらお金をもらうことが出来る可能性があります。

職業訓練受講手当給付金とは

職業訓練受講手当給付金は、金銭的な問題を抱える職業訓練を受講する人をサポートする目的の給付金です。一定の条件を満たした失業給付を受けていない人が職業訓練を受講しながら受け取ることができます。月額として10万円支給され、訓練期間までの交通費も支給してもらえます。

失業給付を受け取っていない人にとっては非常に大きな支えとなる給付金といえるでしょう。

職業訓練受講手当の給付条件

職業訓練受講手当を受給できれば、収入がないブランク期間も安心して資格取得のための勉強ができます。しかし、その給付条件は厳しいものとなり、失業保険をもらっていない人を対象とした求職者訓練を受講する前提で以下の条件も満たしている必要があります。

  • 本人の収入が8万円以下
  • 世帯全体の収入が月25万円以下もしくは年収300万円以下
  • 世帯全体の金融資産が300万円以下
  • 現在住んでいる住宅以外に土地や建物を所有していない
  • 訓練実施日に全て出席している
  • 同世帯の中で同じ給付金を受講しながら訓練を受けている人がいない
  • 過去3年以内に不正や偽りによって特定の給付金の支給を受けていない

 

給付金を受給するためには、講座に必ず出席しないといけないという条件があり、やむを得ない理由がある場合であっても支給申請の訓練期間の8割以上の出席が必要です。また、遅刻や早退が1度でもあれば支給されなくなります。そのため、真面目に職業訓練に出席することが条件であると言えます。

職業訓練ではどんな講座をどこで受けられるのか?

職業訓練では、就職するために必要な知識やスキルなどを勉強することができます。資格を取得するには一般的には講座費用などが発生するものですが、ハローワークの職業訓練を利用すれば無料で必要な資格を取得できるのです。どんな講座をどこで受けられるのか紹介します。

職業訓練の講座場所とは?

職業訓練はハローワークが主催しているものですが、ハローワークにて受講できるというものではありません。職業訓練は全国でさまざまな講座が開かれており、国や各都道府県から委託された民間の教育訓練機関が実施しています。そのため、住んでいる都道府県によって受講できる場所は異なり、訓練内容によっても異なります。

職業能力開発校はや職業能力開発促進センター、職業能力開発短期大学校などで行われるだけではなく、民間のカルチャースクールや専門学校などに委託しているケースもあります。

職業訓練のコース内容

職業訓練では自身の身に付けたスキルを選ぶことができ、そのコース内容は多岐にわたります。実績的なスキルを身に付けられるように簿記やパソコンなどの事務などのコースもあれば、WEB制作やプログラミングなどIT関係に関するコースもあります。また、不動産や金融、介護、建設、ファッションなどさまざまな分野のコース内容があり、自身が再就職したい職業の訓練を受けられるようになっているのです。

どういったコースを選ぶべきか迷っている場合には、ハローワークで相談することも可能です。コース内容や受講状況など詳しく知ることが出来ます。

職業訓練に申し込む方法とは?

職業訓練を受けるためには、まず受講申し込みを行わなければなりません。自身がどんなスキルを身に付けたいのか決まったら、講習内容を確認して必要な訓練の申し込みを行います。ただし、申し込めば誰でも受講できるわけではなく、試験や面接もあります。

職業訓練の申し込みは訓練校の管轄ハローワークにて申請を行います。受講申込書と一緒に雇用保険受給資格者証と写真(4×3㎝)を準備して提出します。その後、選考試験として筆記試験が行われます。コースには人気が高いものもあり、学力テストや適性検査によって選考試験を行うのです。

場合によっては面接を行うようなケースもあります。そして、その後合格判定が届けば、管轄のハローワークで入学手続きを行うことで訓練を受けることができるようになります。

まとめ

職業訓練では、失業しているブランク期間に就職へ必要なスキルを無料で身に付けることができます。しかも、失業保険を受け取っていない場合には、お金をもらいながら受講できるのです。退職してからの将来を不安に思って退職できないような場合でも、職業訓練で新しい知識やスキルを身に付けることが可能です。

退職コンシェルジュでは、退職に関するサービスを提供しています。退職をお考えの際にはぜひお気軽にご相談ください。

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