2024.11.01
給付金について
失業給付の給付制限期間中にアルバイトをする場合の注意点
「失業給付を受けているとアルバイトはできない?」という質問をよく見かけます。実は失業給付受給中でもアルバイトは可能ですが、様々な条件や制約があります。今回はそれらについて解説します。
アルバイトをしてはいけない期間
まず、ここだけはアルバイトをしていけない、という期間があります。
離職後、ハローワークにて失業給付の受給手続きを行い、受給資格が決定した日から通算して7日間の待機期間中です。この期間についてアルバイトは原則不可となります。仮にアルバイトによって収入を得た場合は、待機期間が延長になります。
アルバイトをしていい期間
離職後、アルバイトに就いて問題のない期間は以下の通りです。ただし、いくつか制限がありますので、その点は注意が必要です。
①求職申し込み前
退職後、ハローワークへ求職申し込みをする以前であれば、自由にアルバイトを行う事が可能です。
②給付制限期間中
待機期間を過ぎれば、給付制限期間中でもアルバイトが可能。自己都合で退職した場合は、3カ月の給付制限期間があり、その間が無収入の場合に生活が困窮する可能性があります。
そのような状況を回避するために、アルバイトに就くことが認められています。なお、「就職」と判断されると失業給付を受給できなくなるので注意が必要です。なお、「就職」と見なされる条件は下記の通りです。
【就職したと見なされる条件】 ・1週間の所定労働時間が20時間以上の場合 ・31日以上の雇用が見込まれる場合 |
ポイントは「雇用契約書」と「雇入通知書」の作成
このような事態を避けるには、週に20時間を超えないようにアルバイト先と契約する必要があります。このような状況の場合、アルバイト先に「雇用契約書」を作成してもらい、その旨を書面で明示するようにしておけば、労働時間でのトラブルを避けられるでしょう。
また、失業給付を受給の際、アルバイト収入があると、失業給付の減額や支給の先送りをされるケースがありますが、給付制限期間内のアルバイトに関しては、その適用はありません。
なお、アルバイトの継続期間を明確にしておく必要があります。つまり、長期に渡るアルバイトはハローワークに「就職」と判断される可能性があるからです。そのような事態を避けるためには、アルバイト先に「雇入通知書」を作成してもらっておくことをお勧めします。
給付制限期間内のアルバイトである証明をハローワークに求められた際には、この「雇入通知書」を提出することでトラブルを避けることができます。
失業給付受給中のアルバイトや副業は?
それでは失業給付を受給している状況ではどうでしょうか。
失業給付の受給中も、アルバイトはできます。ただし、失業認定日に提出する「失業認定申告書」で、アルバイトをしたという申告をしなければなりません。正直に申告をしないと、失業給付の不正受給として罰則が適用されます。
失業給付の受給期間中にアルバイトした場合は、4週間に1回の失業の認定日に、労働日数と時間をそれぞれ申告します。働いた時間が4時間以上の日は「就労(就職)」扱い、働いた時間が4時間未満の日は「内職・手伝い」になります。とされます。
申告方法は、失業の認定日に提出する「失業認定申告書」のカレンダーに、4時間以上働いた日へ〇印を記入します。さらに備考欄に働いた会社名、できれば連絡先電話番号もあわせて記入します。
働いた時間が4時間を超え「就労(就職)」扱いとなった日について失業手当の支払いはありません。1日に4時間以上の労働をすると、1日分の失業給付について減額などはありませんが、働いた日数分、支給開始日が先送りされます。
なお、失業給付を受給できる期間は離職した日から1年ですから、先送りが発生して受給期間が1年を越えてしまうと支給は打ち切りとなります。
働いた時間が4時間未満で「内職・手伝い」とされた場合、収入の金額によって失業給付が減額、あるいは不支給となることがあります。なお、不支給となった日は「就労(就職)」扱いの日と同様に給付日数が繰り越されます。
申告方法は、失業の認定日に提出する「失業認定申告書」のカレンダーに、4時間以上働いた日へ×印を記入し、あわせて収入のあった日と日数、金額も記入します。
なお、「内職・手伝い」とされるものとして、雇用、自営業開始の準備や自営業そのもの、家業への従事、請負・委任による労働、在宅の内職、ボランティア活動など、原則として1日の労働時間について4時間未満(雇用保険の被保険者となる場合を除く)が該当します。
その他、ハローワークへの申告が不要なものは?
ボランティア活動は、失業認定申告書に×印を記入しての申告が必要ですが、謝礼などが無ければ給付への影響はありません。
また、宝くじやFX,株式投資などの収入も申告が不要です。もちろん、失業給付の受給に対して影響はありません。
無申告は重大なペナルティが!
今まで説明したようなアルバイトや労働を、ハローワークに一切申告しなかった場合はどうなるのでしょうか。
雇用保険の失業給付について、不正受給をした場合、厳しい罰則があります。不正受給が発覚した日以降、失業給付は停止され、不正受給と認定された金額について全額返還を求められます。さらにその2倍にあたる金額の納付命令が出される場合もあります。
そのような事態にならないよう、失業認定日にハローワークにアルバイト等を正しく申告するようにしましょう。
まとめ
離職中は何かとお金のことが気になると思います。失業給付についても正しい知識をもっておけば、お金への不安を少しでも減らすことができると思います。
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