2024.11.17

給付金について

社会保険給付金はどこで申請するの?必要書類や申請時の注意点を解説

社会保険給付金は、失業や病気、怪我などの際に生活を支える重要な制度です。しかし、どこで申請すればよいのか、どのような書類が必要なのかなど、不明点も多いのではないでしょうか。

本記事では、社会保険給付金の申請方法や必要書類、注意点などを詳しく解説します。失業保険や傷病手当金を中心に、スムーズな申請手続きのポイントをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

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社会保険給付金とは?

社会保険給付金は、社会保険に加入している人が、離職や病気、怪我などによって収入が得られない場合に申請できる制度です。失業手当や傷病手当金などをまとめたもので、個人が抱えるさまざまなリスクや経済的な負担の軽減に役立ちます。

申請条件や受給期間などはそれぞれ異なります。例えば、傷病手当金は同一傷病について最長1年6か月間受給可能で、失業保険と合わせると最長で28か月間(45歳以上は30か月間)受給できる可能性があります。ただし、失業保険には年齢制限があります。28か月もしくは30か月の失業保険を受給するためには、退職日時点で65歳未満でなければなりません。

社会保険給付金の申請方法

ここからは、社会保険給付金の申請方法を、失業保険と傷病手当金に分けて解説します。

失業保険を申請する流れ

失業保険の申請は以下の手順で進めます。

1.失業保険受給に必要な書類を用意する
2.ハローワークで失業保険の申請をする
3.失業保険の受給説明会に参加する
4.失業認定日にハローワークに行く

必要書類を揃えてハローワークに提出した後、受給資格の確認と受給説明会に参加しなければなりません。説明会では、失業認定日や給付金額などの重要事項が説明されます。その後は、定期的な失業認定日にハローワークに出向き、求職活動状況を報告することで給付金を受け取ることができます。

傷病手当金を申請する流れ

傷病手当金を申請する流れは、以下のとおりです。

1.健康保険の切り替え選択と年金の免除申請をする
2.以前所属していた保険組合から傷病手当金の申請用紙を受け取る
3.申請用紙を以前の勤務先や通院している病院で記入してもらう
4.申請用紙を保険組合に提出する
5.ハローワークで失業保険の受給期間延長の申請をする

健康保険の切り替えと年金免除の手続きを行った後、申請用紙を入手し、必要事項を勤務先や通院している病院に記入してもらいます。記入済みの申請書を保険組合に提出し、最後にハローワークで失業保険の受給期間延長を申請すれば終了です。

社会保険給付金の必要書類

社会保険給付金の必要書類は、その種類によって異なります。失業保険と傷病手当金の2種類についてそれぞれみていきましょう。

失業保険の申請に必要な書類

失業保険を申請する際には、以下の書類を用意しなければなりません。

  • 雇用保険被保険者離職票
  • 個人番号確認書類
  • マイナンバーカードや運転免許証、運転経歴証明書などの身元確認書類
  • 写真2枚
  • 本人名義の預金通帳、またはキャッシュカード

参考:ハローワークインターネットサービス|雇用保険の具体的な手続き

雇用保険被保険者離職票は前職の会社から受け取ります。個人番号確認書類と身元確認書類は必ず持参してください。写真は受給資格者証に貼付するため、規定サイズのものが必要です。給付金の振込先となる本人名義の口座情報も忘れてはいけません。

これらの書類をすべて揃えてハローワークに提出しましょう。

傷病手当金の申請に必要な書類

傷病手当金の申請に必要な書類は、主に健康保険傷病手当金支給申請書です。この申請書は保険組合によって枚数が異なります。被保険者、事業主、療養担当者に分かれている場合は、合計4枚の提出が必要です。

申請者の状況によっては、追加の添付書類が必要になることもあります。例えば、傷病の原因が交通事故や喧嘩の場合は「第三者行為による傷病届」、被保険者が死亡して相続人が請求する場合は「戸籍謄本」などが必要となります。申請前にご自身の状況に応じた必要書類を確認し、漏れなく準備しておくことが重要です。

社会保険給付金がもらえないケース

注意しておきたいのが、社会保険給付金が支給されないケースがあるという点です。失業保険と傷病手当金について、それぞれ支給されないケースを解説します。

失業保険がもらえないケース

失業保険は一定の条件を満たさない場合、受給できません。主なケースとして以下が挙げられます。

  • 働く意思や能力がない場合
  • 雇用保険の加入期間が所定未満(通常2年間で12か月以上必要)
  • ハローワークで失業認定を受けていない
  • 副業をしている
  • 年金を受給している
  • 傷病手当金を受給している
  • 自営業に転身した

 

これらの状況では、失業保険の本来の目的である「再就職支援」の趣旨に合致しないと判断されかねないため、支給されません。特に、働く意思がない場合や、すでに他の収入源がある場合は、受給資格を満たさない可能性があります。

失業保険の申請を検討している方は、事前にご自身の状況が支給要件に合致するかを確認しましょう。

傷病手当金がもらえないケース

傷病手当金は、以下のような状況では支給されない場合があります。

  • 給与の支払いがある場合
  • 健康保険から他の給付金を受け取っている場合
  • 他の病気やケガで既に傷病手当金を受け取っている場合
  • 労災保険からの給付を受けている場合

 

給与の支払いがある場合は、傷病手当金は支給されません。また、同じ傷病で障害厚生年金や障害手当金を受給している場合も、原則として支給されません。

さらに、業務上の傷病による休業は労災保険の対象となるため、傷病手当金は支給されません。これらのケースに該当する場合は、傷病手当金の申請前に慎重に確認することが重要です。

社会保険給付金を申請する際の注意点

社会保険給付金を申請する際には、どのような点に注意すればよいのでしょうか。注意すべき点を3つ解説します。

  • 受給資格があるかを事前に確認する
  • 情報を正確に記入する
  • 申請期間や給付開始時期などをあらかじめ確認しておく

 

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

受給資格があるかを事前に確認する

社会保険給付金を受給するには、まず受給資格や条件を確認することが不可欠です。特に重要なのは、1年以上の社会保険や雇用保険への加入期間があるかどうかです。これらの基本的な条件を事前に確認することで、申請手続きをスムーズに進めることができます。

条件を満たしている場合、適切な手続きを行えば確実に給付金を受け取ることができます。ただし、受給額は個人の状況や条件によって大きく異なるでしょう。例えば、失業保険の場合、年齢や雇用保険の加入期間、離職理由などによって給付額や期間が変わります。

したがって、単に資格があるかどうかだけでなく、具体的な給付内容についても十分にチェックすることが重要です。

情報を正確に記入する

情報は正確に記入しなければなりません。申請書に不正確な情報があると、再申請が認められなかったり、最悪の場合、不正受給の疑いをかけられたりしてしまいます。申請書提出前には細心の注意を払って内容をチェックしましょう。

特に、以下の点に注意が必要です。

  • 誤字脱字がないか
  • 日付や金額の記入ミスがないか
  • 必要事項がすべて記入されているか

申請期間や給付開始時期などをあらかじめ確認しておく

社会保険給付金にはさまざまな種類があり、それぞれ申請期間や給付開始時期が異なります。例えば、失業保険の受け取り期限は退職の翌日から1年間です。傷病手当金は、傷病手当金を受ける権利が生じた日の翌日から数えて2年以内です。このように、適切なタイミングで申請することが非常に重要です。

タイミングを逃さないように、事前に受け取れそうな給付金をリストアップし、手帳やアプリにまとめておくのがおすすめです。特に複数の給付金を申請する場合は、それぞれの期限や条件を混同しないよう注意しましょう。

まとめ

社会保険給付金をスムーズに受給するには、申請場所、必要書類、申請期間、そして正確な情報記入が重要です。また、各給付金の申請期間や開始時期を把握し、適切なタイミングで手続きしましょう。

ただ、社会保険給付金には多くの種類があり、それぞれ申請方法や必要書類が異なります。そのため、申請方法が複雑で、分かりにくいと感じる方もいるかもしれません。

退職コンシェルジュの社会保険給付金サポートでは、専門スタッフが申請手続きを丁寧にサポートいたします。お一人で申請手続きを進めるのが難しい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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