2024.11.13
給付金について
社会保険給付金を最大28か月もらう方法とは?条件や流れを解説
仕事を持つ人にとって、失業や病気によって収入がなくなってしまうのは不安です。お金のめどが立たないと頭が真っ白になり、これからの生活を考える余裕もなくなってしまいます。このような状況に備える制度が社会保険給付金です。
社会保険給付金は、人によっては最大で28か月も受け取ることができます。本記事では、社会保険給付金とはなにかを説明し、28か月受け取る条件と手順、注意点などを解説します。
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社会保険給付金とは
社会保険給付金とは、失業手当や傷病手当金など、労働者の生活を支援するための給付金制度の総称です。働く人や家族を守るセーフティーネットの役割を果たしています。
社会保険給付金を活用すれば、最長で28か月にわたって給付を受けられる可能性があります。ただし、自分から申請しなければ給付金をもらうことはできません。
社会保険給付金を28か月受け取る仕組み
社会保険給付金を活用し、最長28か月間給付を受け続けるには、複数の給付金を組み合わせる必要があります。一般的には、失業保険と傷病手当金を併用するのが効果的な方法です。
失業保険と傷病手当金がどのような制度なのか説明します。
失業保険を受給する
失業保険は、失業した人が生活の安定を図りながら、再就職活動を行うことができるように支給される給付金制度です。
給付日数は年齢、被保険者期間、離職理由などによって異なり、90日〜360日です。例えば、被保険者期間が10年未満の人が自己都合で退職した場合、給付日数は90日となります。
給付額は離職前6か月間の総支給をもとに算出され、おおよそ50〜80%程度となります。ただし、年齢ごとに上限額が設定されています。例えば、30歳以上45歳未満の人の場合、1日あたりの給付額の上限は7,845円です。
傷病手当金を受給する
傷病手当金は、病気や怪我で働けなくなった場合に、被保険者の生活を保障するために支給される給付金です。
受給するには、健康保険の被保険者であることが条件です。連続して3日間仕事を休んだ場合、4日目から給付が開始されます。支給期間は最長で1年6か月です。
給付額は、休業開始前の標準報酬月額を基に算出され、おおよそ3分の2程度となります。ただし、休業期間中に給与の支払いがある場合は、その分、給付額が減額されます。
社会保険給付金を28か月受け取るための条件
社会保険給付金を活用し、最長28か月間給付を受け続けるには、失業保険と傷病手当金の受給要件をすべて満たす必要があります。
給付金を28か月間受け取るための要件を見ていきましょう。
失業保険の受給要件
失業保険の受給には、次の要件を満たす必要があります。
- 原則として、離職日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること
- 再就職の意思と能力があること
- 積極的に求職活動を行っているにもかかわらず、就職できない状態であること
会社が倒産したり、解雇されたりした場合など、特定の条件を満たす場合は、被保険者期間が通算して6か月以上あれば受給できる場合があります。
傷病手当金の受給要件
傷病手当金を受給するためには、下の要件を満たさなければなりません。
- 業務外の病気やケガの療養による休業であること
- 仕事に就くことができないこと
- 連続する3日間を含む4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業期間中に給与の支払いがないこと
参考:全国健康保険協会|病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)
社会保険給付金を28か月受け取る流れ
社会保険給付金を活用し、最長28か月間給付を受け続けるには、失業保険と傷病手当金の手続きを適切に行う必要があります。
失業保険と傷病手当金、それぞれの申請の流れを説明します。
失業保険を申請する流れ
失業保険は、次の4ステップで申請を進めます。
1.失業保険給付に必要な書類を準備する
2.ハローワークで失業保険の申請をする
3.失業保険の受給説明会に参加する
4.失業認定日にハローワークに行く
離職の日から1年以内に申請する必要があります。申請期限内に手続きを完了させるようにしましょう。
傷病手当金を申請する流れ
傷病手当金は、以下の4つの手順を経て申請します。
1.健康保険の切り替え選択と年金の免除申請をする
2.会社から傷病手当金の申請用紙を受け取る
3.申請用紙を記載し、保険組合に提出する
4.ハローワークで失業保険の受給期間延長を申請する
傷病手当金の申請と同時に、ハローワークで失業保険の受給期間延長手続きを行うようにしましょう。失業保険と傷病手当金を同時に受給することはできません。延長手続きを行わないと、失業保険の受給資格を失う可能性があります。
社会保険給付金を28か月受け取る際の注意点
社会保険給付金を活用し、最長28か月間給付を受け続けるためには、以下の点に注意する必要があります。
- 退職日を迎える前に連続して3日以上の休みを取る
- 病院で労務不能の診断を受けてから、3日以上の連続したお休みを取る
- 退職日当日は出社しない
- 毎月1度は病院に通う
- 定期的に求職活動する
それぞれの注意点を詳しく説明します。
退職日を迎える前に連続して3日以上の休みを取る
社会保険給付金を受給するには、退職する前に連続3日以上の休みを取る必要があります。
3日間の連続した休みは、土日祝日、有給休暇、あるいは年末年始やゴールデンウィークなどの連休を利用しても構いません。ただし、共済組合の場合は、公休を除いた3日間の休暇が必要です。
病院で労務不能の診断を受けてから、3日以上の連続したお休みを取る
3連休に入る前日までに病院で初診を受けてください。診断書の取得は必須ではありませんが、会社から提出を求められた場合は指示に従ったほうがよいでしょう。
この際、病気や怪我の原因が「職場のストレス」と記載されないように注意してください。「原因不明」や「不詳」などと記載してもらうほうがよいでしょう。職場のストレスが原因と判断されると、労災保険の対象となり、傷病手当金を受給できなくなる可能性があります。
受診した病院で労務不能と診断されなかった場合は、ほかの医療機関を受診することも検討しましょう。
退職日当日は出社しない
医師から労務不能の診断を受けたら、退職日当日は出社しないようにしましょう。退職日当日に出勤してしまうと、傷病手当金の受給要件を満たさなくなる可能性があります。
退職前に3連休を取得した場合は、退職日を4日目以降にすることが重要です。業務の引き継ぎや備品の返却などは、事前に済ませておきましょう。
毎月1度は病院に通う
傷病手当金の受給が開始されたら、毎月1回は医療機関を受診しましょう。積極的に治療に取り組んでいると認められない場合、受給資格を失う可能性があります。
傷病手当金は、毎月、申請する必要があります。申請の際には、被保険者と医師が記入した申請書を健康保険組合に提出します。
定期的に求職活動する
失業保険の受給期間中は、4週間に1度の認定日に、求職活動の実績をハローワークに報告する必要があります。
職業相談、セミナー受講、転職フェアへの参加など、さまざまな求職活動があります。積極的に求職活動を行い、その実績を報告しましょう。
自力で社会保険給付金を申請するのは難しい理由
社会保険給付金の申請は、一見簡単そうに見えますが、実際には手続きが複雑で、難しいと感じる人が多いようです。自力で申請するのが難しい理由は以下のとおりです。
- かなりの手間がかかる
- 必要書類が人によって異なる
- 不備があると何度も修正が必要になる
それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。
かなりの手間がかかる
社会保険給付金の申請は、予想以上に手間がかかります。給付金の種類や個々の状況によって必要な書類や条件が異なるため、インターネットの情報だけで手続きを進めるのは危険です。
申請から受給までのすべてを自分で行おうとすると、膨大な時間と労力を費やすことになりかねません。
必要書類が人によって異なる
給付金の種類や個々の状況によって、必要な書類は異なります。場合によっては、以前の職場に書類を取りに行く必要も生じます。
必要な書類をすべて揃えるのは、想像以上に大変です。必要な情報が得られるWebサイトは限られており、自分と全く同じ状況の情報を見つけるのは難しいでしょう。
不備があると何度も修正が必要になる
書類に不備があると、申請が受理されず、何度も修正を繰り返す必要が出てきます。
窓口で不備の修正方法について丁寧に教えてもらえるとは限らないため、自分で申請書類を作成すると、情報収集や修正に多くの時間と労力を費やし、申請自体を諦めてしまうケースも少なくありません。
給付金の申請をスムーズに進めるためには、専門家のサポートを受けることをおすすめします。
まとめ
社会保険給付金は最長で28か月にわたって受給できる可能性があり、失業や病気、怪我などで収入が途絶えてしまった人を支えるセーフティーネットとしての役割を担っています。しかし、自力で給付金を申請するのは容易ではなく、手続きの煩雑さから、申請を諦めてしまう人も少なくありません。
社会保険給付金サポートサービスを利用すれば、専門家が申請手続きをサポートしてくれるため、スムーズに給付金を受給できる可能性が高まります。WEB説明会とLINE相談はどちらも無料ですので、お気軽にご相談ください。
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