2020.06.26
税金について
途中退職した場合の確定申告はどうする?見逃しがちなポイント
確定申告は、年間の所得税を清算するために必要な申告です。
会社に就職している間は毎月給与から所得税として源泉徴収されており、会社で年末調整を行ってくれています。
そのため、会社に就職している間は副収入などがない場合以外には確定申告の必要がありません。
しかし、退職した場合にはどのように対応すべきなのでしょうか?
退職後の確定申告について詳しく解説していきます。
確定申告と年末調整はどんな手続きなの?
会社に勤めている間は副収入がなければ確定申告を行うことはありませんし、年末調整は会社が全て行ってくれています。
そのため確定申告や年末調整がどういったものなのか知らないという人も多いでしょう。
確定申告と年末調整が同じものだと勘違いしている人もいるかもしれません。
まずは、それぞれどういった手続きなのか知っておきましょう。
確定申告とは
確定申告は、1年間の所得に対して納付すべき税を確定させるために申告する手続きです。
確定申告を行わなければペナルティがあり、会社に勤めていれば毎月の給与から所得税は天引きされています。
そのため、会社に所属していて副収入がなければ、基本的に確定申告を行う必要はありません。
フリーランスや自営業など個人事業主は確定申告を行い、会社員であれば副業での収入がある場合に年間の所得と納税額を計算して、翌年の2月16日~3月15日の間に税務署に報告と納税を行います。
年末調整とは
会社員の場合、毎月の給料から所得税は天引きされていますが、これは所得税を事前に差し引いているものになります。
このことを源泉徴収といいます。
事前に差し引いていることから必ずしも納税金額が正しいとは限らないので、年末に最終的な納税額の調整を年末調整として行うのです。
そして、払いすぎている税金は還付されますし、不足していれば徴収されることになります。
退職後に確定申告をすべき理由
退職をすれば再就職をしない限りは給料が入りません。
そのため、収入もないので確定申告は必要ないのではないかと考える人も多いでしょう。
実際に確定申告の必要性を知らずに、手続きをしていないという人もいるかもしれません。
なぜ退職した後に確定申告をすべきなのでしょうか?
払いすぎた税金が戻ってくるかもしれない
会社に勤めていれば、毎月の給与から所得税の見込額が源泉徴収として天引きされています。
そのため、税金を多く払いすぎている可能性があるのです。
確定申告をすれば、多く払いすぎている所得税が還付されることになるので、お得と言えるでしょう。
ただし、過払いを申告することは義務ではないため、知らずに手続きを行っていないという人も多いようです。
翌年の保険料や住民税の金額が下がるかもしれない
国民健康保険や住民税は、所得によって金額が異なってきます。
確定申告では年間の所得を確定するため、この金額が基準となって翌年の国民保険料や住民税が算出されます。
年の途中で退職していれば年間の所得は減ることになるので、翌年の保険料や住民税の金額が下がる可能性があるのです。
会社に在籍している時とは異なり、保険料は全額自己負担になります。
そのため、少しでも保険料を減らすためには確定申告をすべきだと言えるでしょう。
退職後に確定申告が必要な場合とは
確定申告の意味や手続きが分からずに、自分で調べて手続きをするのは面倒だと思う人は多いでしょう。
しかし、前述したように確定申告を行うことで払いすぎていた税金が還付されるかもしれないというメリットなどもあります。
退職後、どういった場合に確定申告が必要になるのか見ていきましょう。
年内に再就職していない場合
年の途中で退職した場合、年内に再就職していれば確定申告を行う必要はありません。
この場合は、再就職先が以前の会社の分も年末調整で清算をしてくれます。
しかし、年の途中で退職したものの年内に再就職しない状態の場合には確定申告が必要です。
なぜならば、毎月の給与から引かれていた源泉徴収が清算されていないことになるからです。
ただし、失業給付や職業訓練手当などは非課税所得になるので申告する必要はありません。
年内に再就職したものの源泉徴収票が間に合わなかった場合
年の途中で退職したものの年内に再就職していれば、再就職先が年末調整を行ってくれます。
しかし、そのためには退職した前の職場の源泉徴収票を再就職先の職場に提出しなければなりません。
年末調整の作業を行うタイミングは会社毎に異なるので、年末に再就職した場合などタイミングによっては源泉徴収票の提出が間に合わないようなケースもあるでしょう。
その場合は、前の会社の収入と再就職先の収入について自身で確定申告しなくてはならない可能性があります。
どのように対応すべきかは、再就職先の経理担当の人に相談してみましょう。
退職金をもらった場合
退職金を受け取る際には、通常であれば所得税や住民税が差し引かれた状態になっているので確定申告をする必要はありません。
しかし、退職する時に「退職所得の受給に関する申告書」を勤務先に提出していない場合、確定申告を行う必要があります。
なぜならば、退職金と通常の給与では税額が異なるので、本来の収めるべき税額と源泉徴収額に差が出てくる可能性があるためです。
確定申告の手続きが面倒な場合の対処法
フリーランスや自営業など個人事業主を経験している人や、副収入があるという人でなければ確定申告をしたことがないというケースも少なくありません。
確定申告は毎年2月16日~3月15日の期間に申告書を提出する必要があります。管轄の税務署や、申告期間に開設される還付申告センターなどで提出を行います。事前登録をすれば電子申告も可能なので、自宅でも申告することができます。
確定申告を行うには青色申告や白色申告といった申告書の種類を選び、必要書類を準備して記載していきます。
分からないことは税務署の無料相談も活用できますが、やはり自身で全てを準備して記載していくことは難しいものです。そういった場合には、確定申告代行を利用することも検討してみましょう。代行を利用すれば、確定申告の記載について分からないことや面倒な作業を任せることができます。
まとめ
退職をした後に確定申告をすることは、払い過ぎていた所得税を取り戻せるかもしれません。
退職者にとってはお得になる可能性があるので、年末調整の対象外になるような場合には確定申告を行いましょう。
自身で確定申告を行うのは面倒だという場合や、時間がないという場合には確定申告の代行サービスを利用するのも一つの方法です。
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