2023.05.12

転職・再就職について

会社員の義務と権利、トラブルを避けるために知っておくべきこと

企業に勤めていると、社員としての義務や権利が発生します。仕事は、全て労働基準法に準じて労働時間や休みを決められているので、社員は法により守られているのです。ただ、実際に「義務と権利は?」と聞かれると、よくわからないかもしれません。ここでは、いまさら聞けない会社員の義務や権利について、ご紹介します。

会社員の権利とはどういうもの?

会社員がもつ権利には、以下のようなものがあります。

  • 労働に対する対価を請求する
  • 不当・違反な命令をされた時に拒否ができる
  • 職場環境を改善するよう求めることができる

企業に勤めているからといって、全て会社の言うなりに働くことが原則というわけではありませんし、自身が納得のできない業務に関しては話し合いをすることが可能です。不当性や違法性が認められない限り、基本的には命令された業務を行うことは従わなくてはいけないものですが、一般的には「ちょっとその業務は自分の能力的に難しい」「業務時間の中でこの仕事量は厳しい」といった社員のさまざまな事情に合わせる企業がほとんどでしょう。

また、話し合いを行い、双方が納得できるような折り合いをつけることが多いものですが、基本の考え方として上司の命令に従わないことが職場内の当たり前になってしまうと、仕事としての秩序を守ることができません。そのため、話し合いをしても折り合いがつかないこともあるでしょうし、話し合いの場を設けずに従うよう伝えられることもあります。

近年増えているのは、労働したにもかかわらず、きちんとした給料日に収入が入らないことです。労働基準法第24条には、労働者に賃金の全額を一定期日に月1回以上支払わなくてはいけないと定められています。社員に大きな問題があり、労働とはいえないと判断された場合など揉め事が起きていなければ払わなくてはいけないものなので、しっかりと請求する権利を持っているのです。

また、自主退職を迫りたいがために、出向を命じたり、部署移動をさせたり、無理な業務量を要求したりすることはパワハラに当たるので、職場環境の改善を企業に求めるとことが可能になります。労働基準法は、企業側も社員側もきちんと守ってくれるように制定されているので、「これってどうなの?」「違法じゃないの?」と思った時には、一度労働基準監督署に相談してみてください。

さらに、雇用保険や健康保険に加入したいという希望があれば、その旨対応してもらうことも権利といえます。

会社員の義務について

会社員には権利もありますが、以下のような当然果たさなくてはいけない義務もあります。

  • 守秘義務
  • 職務中は誠実に仕事に取り組む
  • 就業規則を守る

企業に勤めているということは、それぞれの企業だけが知っている企業秘密を知ることにもなります。例えば、食品会社で新商品の開発が進んでいて、そろそろこんなものが発売されそうだといった時に、家族や友人にその情報を伝えてはいけません。家族との会話のネタならOKなのでは?と思う人は多いですが、守秘義務とは家族であっても口外してはいけないものなのです。

また、企業によって就業規則が設けられていて、すべての会社が同じことを定めているわけではありません。職務中の態度についてや休日や就業時間、退職金に至るまで、さまざまな決まり事が記載されています。それらに準じて業務が進められていくので、違反をした場合は懲戒処分の対象になる可能性があることを覚えておきましょう。就業中は、私的なことをせずにきちんと集中して働くことが大きな義務となるため、その点も意識しておくことが大事です。

在職中に転職活動するときの注意点

企業側が、きちんと社員に対して義務を行使してくれない、もしくはより良い企業で働きたいと思った場合には、在職中に転職活動をする人もいるでしょう。退職してから転職活動しても良いのでは?と思うかもしれませんが、すぐに仕事が見つかるとは限りませんし、それまでの生活のことを考えると不安感があって、先に仕事は見つけておきたいという人が多くいます。

しかし、気をつけなくてはいけないのは、企業に勤めながら転職活動をすることは問題ありませんが、就業中に転職活動をするのはNGです。例えば、休憩時間に面接を受けるということであればOKですが、営業職の人が「外回り」と言って面接を受けに行くのはNGです。就業中に会社のパソコンで転職サイトを見ていたり、業務用の携帯電話で企業への応募の連絡をしたりというのもNGに当たります。

就業中は誠実に職務を全うし、専念することが会社員の義務です。転職活動がダメだということではなく、誠実に働かなくてはいけない時に、仕事とは全く別のことをしているということは義務違反となり、就業規則によっては懲戒処分の対象になります。そうなれば、職務経歴書にも「解雇」と記載しなくてはいけませんし、仕事が見つかるまでの生活も危うくなります。繁忙期等で残業を命じられた時に転職活動のためにできないと判断することも、義務違反にとらえられる可能性が高いので注意してください。あくまで、就業中は業務に専念し、転職活動は空き時間に専念しましょう。

権利を主張する時は義務を果たしておこう

企業に従事しているわけですから、当然自分の権利を主張したくなる気持ちはわかります。サービス残業をさせられたとか、無理な仕事を押し付けられたなど、働いていると嫌な気持ちになることも多々あります。企業の中の1人として言われた仕事は全うしないとダメかなと思い、自分に無理を課すかもしれませんが、それでは健全な労働は守られません。

きちんと、嫌なことは嫌だ、できないことはできないと伝えましょう。そして自分の権利を主張する際は、必ず自分の義務は果たしてください。会社員としての義務を果たしているのであれば、当然権利を主張しても良いという感覚は誰にだってあります。企業によっては、「君は仕事ができないんだから、権利を主張するな」という横暴なことを言ってくる場合もあるので、自分に隙を作らないためにも、義務はきっちり果たしておくことが大切です。会社員としての基本的なことさえできていれば、権利主張をしても企業側は文句を言うことはできないので、その点は覚えておきましょう。

まとめ

企業に勤める一員として果たさなくてはいけない義務とそれによって主張できる権利を理解しておくことが、健全な就業環境を築く大きなポイントとなるので、社員側もしっかりと把握しておきましょう。義務と権利は自分がより良い仕事をするために必要なことだと理解すると、業務に対しての意識も変化するものです。

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